FP-1100のお部屋



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カタログ画像

天野あきら さんの FP-1100 への思い入れ(投稿ありがとうございましたm(__)m)

○ FP-1100というもの

 1982年。NECから発売されたPC-8801に続けとばかりに、同程度のグラフィック を搭載し、それでいて128,000円という低価格を実現して、FP-1100は登場しまし た。

 パっと見の性能はよく似ています。セパレートキーボード、640x400の漢字モ ードの採用、64Kbyteのメインメモリなど。本体価格が若干安かったせいもあって、それなりに売れたのではないでしょうか。(その割には周りに持っている人がいなかったですが)

 当時のビジネス向けというのを反映してか、演算精度を非常に高めていました。(思えばこれが一番のウリかも)BCD形式を採用して、仮数部と指数部を分けて格納する方法をとっていました。最長で 30桁近い演算を行うことができます。 ただ、この影響で BASICそのものが非常に遅いものになってしまいましたが。

 本体に搭載されているのは、C82-Basic。電源ONでスタートするBASICでけっこうなサイズがあります。これは電源ON時にシャドウROMからRAMへ内容がコピーされて実行されます。(ROMの中身を書き換えるのを前提に作られていたため、ROM単体での実行は不可。どーやって作ったんだよ、これ)

 一応、フロッピーディスクドライブにも対応していて、ドライブを接続するとフロッピーディスクが使えるようになります。

 手に入れてからは、マシンの内部解析を行う日々。発見される裏技。ゲームソフトがほとんど発売されなかったのでそうなってしまったのですが、開発・研究マシンとして内部を調べまくりました。

 内部を調べていくうちに、サブCPUの影響が非常に大きいマシンだと判りました。インターフェースのうち、画面周り、キーボード、サウンドなどのI/OのほとんどがサブCPUの制御下にあります。そしてこのサブCPUのクロックが2MHz。マニュアルには正確な記述はありませんが、このサブCPUはZ80のサブセットのような内容です。

 おいおいそれじゃ2MHzのマシンと変わらんじゃないかと思う方、その通り。BASIC内でハンドシェイクを行っているため、メインCPUとサブCPUが同時に動くこともなく、しかも、サブCPUはタイマー割り込みでキーボードを常に監視しているため、実行が非常に遅くなってしまっています。

 また、VRAMメモリには世にも珍しい反転型RAMというのが採用されていました。これは、たとえば、00を書き込むと、FFが書き込まれる仕様になっています。 メインCPUとサブCPUがやりとりするI/O部分にはウェイトがかかっているので、これまたスピードが落ちるし…。

 今にして思えば、どうしてこういうハード設計にしたのか理解に苦しみます。サブCPUが足枷にしかなってないんですよね。

○ それでもゲームはできる 〜FP友の会〜

 I/O別冊の PIOという雑誌に「The Farmer」というゲームが発表されました。サブCPUを直接制御して、高速なキャラクタ表示を実現していました。ゲームも面白かったし、かなりのめり込んで遊んだのを覚えています。

 サブCPUのメモリは 128byte。(Kbyteじゃないよ)「The Farmer」はサブCPUの未使用コマンドを利用して、この領域に独自のプログラムを転送して、それを利用して高速なキャラクタ表示を実現していたのです。

 ※ 手順で言うと、VRAM上にサブCPUへのプログラムのローダーを用意し、未使用コマンドを使ってVRAM上でプログラムを実行してサブCPUを制御するという…超アクロバット技です。

 いったいどうやって、こんなテクニックを開発したのか不思議に思いました。

 実はFP-1000/1100には全国組織の 「FP友の会」という会が存在していたのです。サブCPUに関するノウハウはそこで培われたものだったのです!!(笑)

 その中ではマシンに関するさまざまな解析が行われていました。(と会員でない人は思っていました)

 技術評論社から発行されていた「The Basic」という雑誌をご存知でしょうか。内容はぜんぜんBasicというカンジでもなかったですが、その誌面でFP友の会は活躍していました。 しばらくして、FP友の会の技術情報をまとめた、「FP-1100 100%活用法」という書籍が発行されました。(その後、追補版も出ましたが)この中でもサブCPUに関するノウハウが色々と記されています。

 その後、サブCPUのROMバージョンが変更され、若干の性能UP,スピードUPを図った、FP-1110という幻のマシンも存在します。

 FP-1100はいろんな意味でいじり倒しました。ハード的にもソフト的にも。 私にとって、100%まで楽しんだマシンはこいつだけです。


FP-1100マシンスペック

名称 FP-1100
発売日 1982年?月?日
定価 FP-1000:98000円
FP-1100:128000円
CPU Z80Aコンパチブル クロック 3.9936MHz
RAMアクセス時 ノーウェイト
I/Oアクセス時 1ウェイト
メモリ ROM 36Kbyte(32kbyte x1 , 4Kbyte x1)
RAM 64Kbyte(64kbitx8)
サブCPU μPD7801G
クロック 1.9968MHz
サブCPUメモリ 内臓ROM 4Kbyte
内臓RAM 128byte
表示能力 テキスト表示 スクリーン構成 80文字x25行,40文字x25行

グラフィック表示
  320x200x2 (8色)
  640x200x1 (8色)
  640x400x1 (モノクロ)

※ テキスト表示はグラフィック画面にすべて描画されるため、重ねあわせ不可。
サウンド能力 ブザー x1
カセットインターフェース 300bps,1200bps
プリンタ セントロニクスインターフェース準拠
キーボード JIS標準配列準拠 (キーボード分離型)
ステップスカルプチュア・キーボード
汎用拡張スロット 2
電源 AC100V 50/60Hz
消費電力 70W


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